品名:二見ヶ浦蒔絵印籠
寸法:縦9cm 横4.6cm
破損状況:経年の日焼けにより全体の漆塗装膜表面の劣化が進み、艶が失われている。印籠肩に擦れが確認され金地がかすれている。
現状:金地に「二見ヶ浦」が蒔絵で施されている。印籠接合部も金梨地で仕上げられ格調高い出来映えである。また、根付けは象牙彫刻。デザインは受刑者?弟子?の髪を剃り上げる住職が表情も豊かに細部まで彫り上げられている。
修理方針:作品の古美術的な風格、美しさを残すための保存修理とする。
修理方法:全体の汚れを注意深く洗浄し、全体に漆を染み込ませて、塗装膜の強化を図り、古色を残した艶を復元する。組紐は取り替えない。