今回は、なまこ壁の修復作業をご紹介致します。
しばらくの期間コロナウィルスの感染拡大防止の一環で休館した時期に修復作業を行いました。
業者様は山形県天童市の「マルシゲ株式会社」です。
熟練の小手捌きを持った職人さんを抱える老舗の左官屋さん集団です。
ベースを整え、なまこを盛ります。なんと一個一個、バランスを整えながらコテだけの手盛り作業。仕上げは、繊細な筆を用います。なまこは左官やさんの腕だけで出来栄えが決まります。
職人さんの見事なコテ捌き、なまこはただの漆喰塊ではありません。強度を保持するため、漆喰に天然の極繊維を混在させています。なるほど、だから崩れにくく美しい「なまこ」が後世に引き継がれるのですね。良い仕事を見せて頂きました。マルシゲさん、職人さん炎天下の中、本当にありがとうございました。また、ご縁がございましたら南壁のなまこ修復をお願い致します。
写真1:下地を作ります。ベースになる漆喰(瓦はそのまま使用し、古色を残します)
写真2:震災で崩れてしまった部位も補修します
写真3:ここからなまこをコテで盛っていきます(強度を持たせた作り)
写真4:なまこ形が見えてきました。
写真5:ここから丁寧にコテで仕上げていきます。
写真6:そして最後の仕上げです。
写真7:完成
写真8:黒漆喰も入れて頂きました。蔵外観が引き締まります。
↑写真1:下地を作ります。ベースになる漆喰(瓦はそのまま使用し、古色を残します)
↑写真2:震災で崩れてしまった部位も補修します
写真3:ここからなまこをコテで盛っていきます(強度を持たせた作り)
↑写真4:なまこ形が見えてきました。毛張っているのが補強繊維材です。
↑写真5:ここから丁寧にコテで仕上げていきます。
↑写真6:そして最後の仕上げです。
↑写真7:完成!基礎石も洗い出し仕上げになりました。隣の白御影とそっくりです。
↑写真8 表蔵外観(左右角のなまこを補修しました)