2021年4月18日(日) 蔵JazzLive VII 開催決定! お申し込み受付中です!
2021年4月18日(日) 蔵JazzLive VIIを開催致します。 今回は、…
麹やコレクション
店蔵修復完
仙台藩の小さな美術館
「麹や」は山本周五郎の小説「樅ノ木は残った」に出てくる麹屋又左ェ門の家で、伊達家・原田家及び柴田家に仕えた御用商人であり、伊達家から流出した美術工芸品を買い止めた物が多数展示されています。
また、江戸・大阪・京都に出向いた時に調達した貴重な武具、工芸品、生活用具をコレクションした民間博物館として一般公開しておりました。
東日本大震災及び先代の逝去に伴い、現在は業務停止中ですが、2016年春の開館を目指して修復工事中を行っております。
麹や(平井家)の歴史は、たいへん古い。
平井家に残る系図によれば摂津源氏の流れ、源満季(みちすえ)を祖としている。文治5年1189年)平井七郎左衛門尉重綱が源頼朝公に使え、奥州征伐に参加、源氏三代に奉供し、その後、執権職にある北条氏に使えた。
文明3年4月に後醍醐天皇率いた南朝派による鎌倉幕府滅亡のため、群馬県平井城にて平井十郎左衛門義則が、割腹自害する。その子平井縫之助義勝が奥州に下り、大崎(現在の牡鹿郡付近)城主の世話で一家が奥州に移り住む。約500年前に平井太郎左衛門家範が、現在の船岡に居を移し武家を捨て御用商人となる。原田家、柴田家、伊達家の御用商人として300年間使える。またその一方で「よろず屋」として商売を広げる。『麹や』は屋号で麹を手広く販売したことからつけられる。昭和45年NHK大河ドラマ《樅ノ木は残った》(山本周五郎作)の中にも原田甲斐の御用商人〔麹屋又左衛門〕として登場している。
なぜコレクションが個人所有としてこのように今に残ったかは、平井家は代々美術工芸品に非常に造詣が深く、御用商人として江戸、大阪、京都に出向いた時にこれらを調達したと思われる。また伊達家から流出される工芸品を買い止めた物も多数ある。何より幸いなことは、500年間一回も災害にあわなかったことである。
黒板塀に囲まれた敷地の中央に店蔵が配置されているのが特徴です。
麹屋の店蔵は土蔵2階建て、切り妻平入り、瓦葺建物で2階にのみ意匠的
な海鼠壁があり権威の象徴の役割を荷っていました。
店の脇に立派な門があるのは旧伊達藩領内の豪商建築の典型と言われております。
長年の風雪に耐え、今もなお風情のある表蔵。
2011年の大震災で痛んだ表蔵ですが基礎も含めて、現在補修対応中です。
先代が残してくれた大事な「表蔵」を 「麹や」再興の狼煙とします。