昨年の台風19号にて、当館も被災しました。暴風雨による面漆喰剥がれになります。
当館は大事には至らなかったのですが、山形天童の「株式会社マルシゲ」さんにより、修復頂きました。数年前、ご近所の穀蔵のなまこ壁全面を補修されました。その際、現場作業を見せて頂き、なまこを一つづつ、手際良く、かつ繊細に修復頂いた業者さんです。
補修前(台風19号の爪痕)
補修途中
・土壁まで漆喰を全部削ぎ落とす。この時点で土壁の密度(硬さ)に圧倒されます。
補修途中
・亀裂を補強、含浸材で更に強固にします。
補修途中
・下塗りの漆喰にも強化されるように工夫がされています。細い繊維が混合されているようでした。職人さんが小手で仕上げをする際に繊維状の物が見えるのですが小手当するとスーッと消えていく職人の技を見せて頂きました。軒下の壁面は戦争中に白壁が目立たなくするように黒いススが塗り付けられています。その甲斐あって、被災を免れたのでしょう。
完成前
これから仕上げ塗りと足場を外して、完成。古色を残した再現は素晴らしいです。
完成写真は後日、アップデートします。
次回は、なまこ壁補修のレポートです。